もう２０数年ぐらい経ったでしょうか。

植物全般に詳しく、生き物に暖かい目を向けている方（年配のお客様）

がいらっしゃいました。

巡回業務を終えると、必ず湘南平（小さな山）へ二人で向かうのです。

湘南平に着くと、ゆっくりと頂上に歩き出します。

そして、その方は足元にある植物の名前を、一つ一つ声に出し、私に

教えてくれるのです。

この散歩は、楽しみではありましたが、無知な自分にとってはつらく

退屈なときもありました。

 

あれから２０数年経て、何故か、必死に生きている植物に愛着を持つ

ようになりました。

植物のことを知りたいと、出会ったものは便利なネット情報から沢山

のことを教えてもらい、日々の楽しみが増えました。

 

でも、名前を知っているものは歩いていても自然に目に留まりますが

名前を知らないものは、視界に入っていても認識していないようで、

沢山の出会いを無駄にしています。

 

「名もない植物は無い」といつもおっしゃっていました。

名前を知れば、親近感が増します。人間も同じですね。

まづ名前を知り、沢山の植物と出会えたらと思っています。

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